2016年10月04日

9月議会における一般質問

 山梨県9月定例県議会でこごし智子が行った一般質問は以下です。

 日本共産党の質問を行います。

 まず知事の政治姿勢についてです。

 第1は南スーダンのPKOの任務拡大についてです。
 安保法成立から1年、政府は内戦状態が続く、南スーダンの自衛隊のPKO活動に、かけ付警護の任務を付与しようとしています。戦後はじめて自衛隊が海外で外国人を殺し、戦死者をだす危険が迫ろうとしています。北杜市議会では駆け付け警護任務付与中止の意見書が採択され、山梨県議会にも同様の請願が出されています。知事の駆け付け警護への見解を伺います。

 第2はTPP批准についてです。
 安倍首相は所信表明でTPPの早期発効をと述べました。TPPは関税撤廃、非関税障壁撤廃、ISDS条項など日本の食料主権、経済主権を根こそぎ奪うものです。TPP協定の批准は国会決議に反し、国会にも国民にも情報を隠して交渉して、署名し、公開された交渉資料も「黒塗り」です。到底納得できません。さらに輸入米の価格偽装が大問題になっています。知事は日本を亡国に導くTPP批准に反対の意思を表明すべきです。見解を求めます。

 第3にアメリカ海兵隊の戦闘機ハリアー機の飛行についてです。
 先日の沖縄県沖での墜落直後、ただちに沖縄県知事は飛行停止を求めました。当面、飛行を中止すると発表しましたが、このハリアー機は北富士演習場に飛行訓練の通知が7月から何回もありました。知事はオスプレイとともにハリアー戦闘攻撃機の離着陸訓練の今後いっさいの中止を求めるべきではありませんか。見解を求めます。
 
 20161004シュウメイギク.JPG安倍首相は、国会で「アベノミクスの一層の加速」と述べましたが、アベノミクスの破たんはいよいよ深刻です。非正規労働や、貧困と格差の拡大、社会保障の負担増、将来への不安がひろがり続けています。山梨県の人口は10月にも31年ぶりに82万人台になるとも言われています。後藤知事の地方創生は企業誘致、リニアによる開発頼みです。知事の所信表明には県民生活の状況への言及がありません。県民の暮らしによりそう政治をもとめ以下具体的に質問します。
 
 まず、こどもの貧困についてです。

 相対的貧困の実態把握についてです。
 こどもの貧困率が16.3%となり、国はこどもの貧困対策大綱を策定し、山梨県も3月にこどもの貧困対策推進計画を策定しました。教育、生活、保護者の就労支援、経済的支援と横断的支援計画ですが、具体策となると現状の施策を並べ替えただけで、経済的支援はあまりに不十分です。多くのこどもたちが経済的支援を求めています。現代は相対的貧困が広がっています。周りのこどもたちが当然持っているもの、こども世代に当然体験していることができないのです。相対的貧困は見えにくく、対応が遅れてしまいます。沖縄県のようにこどもの貧困実態調査を行い、相対的貧困への対応策を検討すべきではありませんか。見解を求めます。

 次に就学援助制度についてです。
 こどもの貧困をしめす、指標のひとつでもある就学援助率は全国15.68%に対して山梨県は10.14%にとどまっています。県の計画では今年度すべての自治体に周知徹底を要請するとあります。市町村ではどのような取り組みが行われ、どのように改善されたのか伺います。甲府市では就学援助の入学準備金を中学校はもとより、小学校入学でもこれまでの7月支給から3月支給に改善しました。すべての自治体に入学準備金の入学前、3月支給に改善するよう指導し、就学援助金を増額するために県が市町村に財政支援するよう求めます。見解を伺います。
 
 次に小中学校の給食費の補助についてです。
 給食の材料費は保護者負担とされていますが、たとえば義務教育に3人こどもがいれば毎月15000円近くなります。滋賀県長浜市では小学生6000人余、全員の給食費無償を始めました。第2子保育料無料が実現したように県が市町村への給食費補助を打ち出せば市町村が無償化も含めて具体的に検討できます。県の見解を求めます。
 
 次に高校生への経済的支援です。
 私は予算委員会で高校の入学時の負担が30万円近くになることを指摘しました。総合選抜制度の廃止で遠くの高校に通う場合は交通費の負担もあります。知事は「ご指摘いただいた点は検討したい」と述べられました。返還しなくてよい奨学金制度、通学費補助など、高校生への具体的な経済支援について検討結果を伺います。

 次に社会保障についてです。
 安倍政権は医療、介護、保育、生活保護、など社会保障の理念を後退させ、自己責任を強いる、一層の大改悪を狙っています。ヘルパーやケアマネージャーの全国組織、日本医師会、自治体関係者などから反対や異論が噴出しています。以下数点について質問します。

 まず国民健康保険についてです。20160930ツマグロヒョウモン.JPG

 再来年4月から国保の財政運営の責任が県に移管され市町村との共同運営となります。県移管後の国保運営方針の策定協議が始まっています。年内には県の国保運営協議会も設置されますが、県民に対してはまったく何の情報も説明もありません。今後のスケジュール、現在の状況、何がどう変わるのか。市町村との協議内容をただちに県民に公開すべきです。見解を求めます。
 国保料は所得の1割をこえる高さで、甲府市では滞納率は18%です。県への統一によって国保料がさらに高くなり、払いたくても払えない事態がさらに広がりかねません。市町村は県が提示した納付金額を必ず支払わねばなりません。県は各市町村ごとの保険料率も提示しますが保険料を決めるのは市町村であり、県は強制できません。さらに医療の地域格差がある山梨では県下一律の保険料率は不適当だと考えます。県の見解を伺います。
 国保料滞納者への対応、保険証の発行、徴収の対応も各市町村が住民との信頼のもとに行うべきであり、一律の対応ルールにすべきでないと考えます。県への移管による国のガイドラインも県の国保運営方針も助言であり、強制力はないと理解しております。また国保税を引き下げるために市町村がおこなう、一般会計からの繰り入れについても妨げることはできないと考えますが見解を求めます。
 国は低所得者対策として1700億円、山梨県の市町村には昨年度11億4000万円の支援金が交付されています。国は「ひとりあたり5000円の効果がある」とも言っています。しかし山梨県内ではこの交付金が保険料引き下げに充てられていないのはなぜですか。静岡市では2年連続して国保料を引き下げています。国保料引き下げの財源として使うよう指導すべきではありませんか。答弁を求めます。
 
 次に介護保険についてです。20160912キチョウ.JPG

 8月から収入認定の基準が変わり、施設利用者の中には食費、居住費が月23000円も値上げとなった方がいます。ある施設では一定の所得のある方と公費負担の生活保護の方の二極化していく傾向だとおうかがいしました。介護を社会で支えるどころか、無届ホームや在宅でひとりで何のサービスも受けられない高齢者が急増してしまいます。2月議会で県は「利用料は所得に配慮した措置」と答弁しましたが、どこが配慮しているのでしょうか。このような事態をどう認識されているのですか。答弁を求めます。
 また国は要介護1.2の認定者の介護サービスを対象外とすることを検討しています。実際に介護が必要と認定をうけながら、65%の方が介護保険を利用できなくなります。さらに福祉用具の10割負担、ケアプランの利用料、介護認定申請を受け付けないようなケースもあります。保険料を所得のあるすべての年代から徴収するなど、保険料だけ取られて、介護サービスは受けられない。まさに国家的詐欺といわざるをえません。介護離職はさらに増え、介護事業所は経営難となり、必要な介護サービスを受けられない方が急増します。介護保険改悪をやめるよう国に求めるとともに県としての対応策について知事の見解を求めます。
 
 次に重度心身障害者医療費助成制度についてです。

 今年4月から重度の障害をもつこどもの医療費窓口無料が復活しました。しかし高校生以上の大人の窓口無料は廃止したままです。窓口無料廃止後では一人当たりの助成金額が年間約13000円減少しています。これは受診抑制を示しているのではありませんか。貸し付け制度では解決できません。貸付件数は当初の半分、今年3月では196件。昨年度の貸付滞納は60件にもなります。医療費負担が障害者に重い負担になっています。窓口無料の復活について答弁を求めます。

 次に児童相談所および発達障害の心理治療施設についてです。

 虐待相談件数が過去最高となりました。貧困や複雑な問題が山積し、職員の負担や事務量は増大しています。虐待に対する早期の対応ができるよう児童福祉司の増員を求めます。また発達障害の心理治療施設は専門的知識と経験を必要とする施設であり、施設開設までに福祉職を大幅採用する必要があります。あわせて答弁を求めます。

 次に福祉施設の防犯、防災対策についてです。

 相模原の障害者施設の事件直後、県は福祉施設900か所あまりに防犯対策の徹底をはかるよう通知をだしました。防犯対策の財源補助についてはどうお考えでしょうか。
 また岩手県のグループホームでは豪雨による避難が遅れ9人の方が亡くなりました。山梨県でも急傾斜地や川沿いに施設や医療機関がたくさんあります。浸水想定地域にこれらの施設はどのくらいありますか。夜間一人の職員体制では高齢者を避難させるのは困難です。職員配置を厚くするとともに早めの避難誘導が必要です。市町村を超えての避難も想定されます。早めの避難誘導のために県はどのような対応策をとっているのか伺います。

20160927アゲハ.JPG 次に雇用問題についてです。

 県は企業立地による新規雇用者数を平成31年度には1625人としましたが27年度は175人。達成率10.8%です。しかも正規雇用かどうかも不明です。企業立地推進のための産業集積助成金は企業の設備投資に対してであり、労働者、正規雇用がふえるという保障はありません。非正規労働者は低収入、貧困、生活の不安へと連動し、安定した定住人口にはつながりません。安倍首相は「非正規ということばはなくす」と国会で述べました。今年、労働局と県が雇用施策実施方針を策定し、非正規労働者の正社員転換を掲げています。人口増、雇用の拡大をめざすなら正規雇用を条件とする企業誘致に変えるべきではありませんか。見解を求めます。
 県庁の臨時職員は知事部局で6.7%います。3年以上の継続雇用はでぎす、毎年1か月の空白期間があります。期間採用教員は年度末に何日かの雇用の空白期間があります。県は正規雇用推進をかかげているのに、県庁の非正規労働者を黙認することでよいのでしょうか。答弁を求めます。
 県外への大学進学者のUターン就職率は23.9%。県内大学生の県内就職率も4割台です。県外への就職を決める大きな要因は賃金です。山梨県の最低賃金は759円、東京都の932円と差は歴然です。これでは山梨県の定住人口は増えません。全国一律の最低賃金。今すぐ1000円、本来は1500円以上にと知事は要望すべきです。また安倍首相が「働き方改革」をすすめると、長時間労働・過労死をさらにひどくする「残業代ゼロ法案」の成立も狙っています。知事の見解を求めます。
 
 次に事業用太陽光パネルの設置の規制についてです。

 太陽光発電設置のガイドラインが全国知事会の環境分野で第1位の優秀政策になりましたが、北杜市ではその後も住民合意の確認なく開発が進められています。県は「ガイドラインの周知徹底をはかるとともに実効性の確保に努める」と繰り返してきましたが、どこの箇所にどのような指導を行ったのか。説明会に参加した事業者は何社なのか。なぜガイドラインの効果が表れていないのか。見解を伺います。兵庫県では総合治水条例で1ヘクタール以上の開発に調整池の設置を罰則を含めて義務化しています。山梨県でも同様に防災対策の義務付けや、住民合意の義務化など、条例化をすべきと考えます。前向きの答弁を求めます。

 次に公共事業の在り方についてです。

 まず、リニア駅周辺整備、総合球技場の建設費用についてです。

 整備構想が進んでいますが、費用はいくらかかるのか、限度額を設定するのか県民に示すべきではありませんか。中部横断道の供用開始がおくれたようにリニアが予定通りに開通するという保証はありません。採算性の不安もあります。オリンピック会場の教訓からも、建設ありきで進むと費用が何倍にも増加するおそれがあります。リニア駅周辺整備、総合球技場の建設費用およびこれらの関連事業の費用について明示すべきです。明確な答弁を求めます。

 橋りょうの補修工事についてです。

社会資本整備重点計画の進捗率をみると長寿命化のための必要な補修が完了した橋りょうの割合は27年度0.7%。31年度の目標値は53.7%です。あと4年でこの目標値が達成できるとは到底思えません。なぜこのように橋りょうの補修はすすまないのですか。また全国で問題になっている、落橋防止工事の溶接不良が県内には44橋あります。すべての補修工事はいつまでに完了するのか あわせて答弁を求めます。

 次に河川管理についてです。

近年のゲリラ豪雨や台風による被害は深刻であり、いつ山梨県内でも大規模な浸水被害がおきるかわかりません。河川改修をスビート感をもって進めることが必要です。住民から要望が強い河川の浚渫、立ち木の伐採、護岸補修は要望に対して6割しか実施されていません。しかも予算は横ばいのままです。これでは要望に応えようという姿勢が感じられません。継続して定期的に必要な事業に予算がなぜ確保されないのか。お答えください。

 次に道路の白線などの標示についてです。

 6月の常任委員会で県管理の区画線3700キロのうち白線やセンターライン、右左折表示など300キロが消えかかっていることがわかりました。うち100キロは2年前の大雪から放置されたままだとわかりました。年間予算は4000〜5000万円で80キロ分しかありません。300キロは今年度と来年度中に完了させると答弁されました。警察管理の横断歩道や停止線、黄色のセンターラインもいたるところで不鮮明のままです。警察関係は何か所未整備なのか。今後の整備計画、予算は十分確保されているのでしょうか。県管理、警察の路面標示の未整備はいつ完了となるのか。毎年整備が必要になるものであり、予算確保すべきと考えますが答弁を求めます。20160927アオサギ.JPG

 以上です。


posted by こごし智子 at 14:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 議会報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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