2017年03月02日

2月県議会の一般質問

 2月定例県議会で行った、こごし智子の一般質問は以下です。

 日本共産党の質問を行います。
         
 まず知事の政治姿勢についてです。

 「テロ等準備罪」いわゆる「共謀罪」についてです。

 共謀罪は犯罪を実行しなくても、「犯罪を計画、話し合った」と捜査機関がみなせば処罰するというもので、憲法で保障された思想・信条・言論の自由など基本的人権をおびやかすものであり、国民の反対によって過去3回廃案になっています。政府は国際組織犯罪防止条約を批准し、テロを防ぐために必要だと説明していますが、この条約の主眼はマフィアなどの経済犯罪であり、テロ対策に必要だとする主張は成り立ちません。さらに目的が正当な団体も犯罪集団に一変したと捜査機関が認めれば、メールやラインスタンプでのやりとりも共謀罪の対象になるとの見解を法務省は示しました。捜査機関の解釈や裁量で普通の市民団体や労働組合もある日突然対象にされかねません。知事のテロ等準備罪、いわゆる「共謀罪」に対する見解を求めます。
 
 次にカジノについてです。20170302サザンカ.JPG

 統合型リゾート、IRの収益の大半がカジノです。カジノは刑法で禁じられている、博打です。海外から富裕な観光客を呼び込み、地域経済も活性化するといいますが、すでに海外ではカジノは斜陽産業です。外国人観光客だけでなく、国民から所得や貯蓄をまきあげ、価値をうみださないカジノやギャンブルは人の不幸の上になりたつ産業であり、成長産業とは到底言えません。知事は記者会見で「総合観光振興のひとつのパーツがカジノだと思っている。すでに計画している自治体の動向も勉強していきたい」と述べられました。ギャンブル依存症は530万人、男性の9%、30〜34歳の男性では17.2%が依存症と言われています。カジノによってさらにギャンブル依存症の拡大、多重債務者、マネーロンダリング、治安悪化など、社会的悪影響は計り知れません。山梨にカジノは決して作らないと知事ははっきりと宣言すべきです。見解を伺います。
 
 つぎにこどもの貧困対策についてです。

 私は高校の入学時に20〜30万円もかかることを指摘し、昨年の予算委員会で知事は「なんらかの対応を検討したい」とのべました。今回の非課税世帯への5万円支給は大変喜ばれていますがさらに増額を望みます。貧困対策を実態に即して進めるために以下数点質問します。

 一つ目は貧困の実態調査についてです。
 「こどもの貧困を考える会」のみなさんのアンケートでは、年収200万円未満の世帯では切り詰めているものとして食費を挙げる世帯が67%、理美容代が78%など生活に直接かかわる分野にまで及んでいました。
 大阪府と大阪市が生徒と保護者に行った実態調査でも4世帯に1世帯が家計は赤字であり、「貯蓄したいができない」という回答が4割にもなっています。全国各地の自治体で実態調査が行われ、貧困世帯では、こども時代の体験に差が出たり、自己肯定感が低くなるなどの結果がでています。貧困対策推進法は国と自治体が調査・研究し必要な施策を講ずるよう規定しています。9月議会でも私は要望しましたが、県として相対的貧困率や貧困によって奪われている生活実態など貧困を総合的に把握する実態調査を行うよう提案し、見解を求めます。

 2つ目に子どもの医療費助成の年齢拡大についてです。
 未就学児までの医療費助成に対する国のいわゆるペナルティーが平成30年度から廃止となります。県内のすべての自治体で中学3年生まで、南アルプス市など高校3年生まで無料とする自治体が増えています。ところが県の助成制度は外来は5歳未満児までとペナルティー廃止の基準である未就学児にすら達していません。ペナルティー廃止でこれまでの県負担のうち約2800万円が浮くことになります。県の医療費助成の年齢拡大を求めます。またこの2800万円はどのような子育て支援に充当するのかもあわせてお答えください。
 
 次に就学援助についてです。
 山梨県の就学援助率は10.14%です。援助が必要なこどもに制度が周知され、迅速に給付されることが重要です。毎年すべての児童生徒に就学援助制度の用紙を配布している自治体、また甲府市のように入学準備金を入学前に前倒し支給する自治体は県内で現在いくつありますか。お答えください。
 国は生活保護の就学援助の入学準備金単価を新年度から2倍に増額します。一方、生活保護に準ずる児童の入学準備金については一般財源のため、市町村では財源確保に苦慮しています。就学援助を国の補助金制度に戻すよう国に求めるとともに、県が就学援助金を上乗せするよう求め県の見解を伺います。

 次に小中学校の給食費補助についてです。
 全国の60を超える市町村が給食費を無償にしています。県内でも無償化や第3子以降や食材費への補助など17自治体がなんらかの支援をしています。「こどもの貧困を考える会」のアンケートでも「給食代の補助」が強い要望になっています。保育料の第2子以降無料のように県が給食費補助をする市町村を支援し、無償化を推進すべきではありませんか。見解を求めます。

 つぎに、給付型の奨学金についてです。
 非課税世帯の高校生に対する国の奨学給付金は新年度増額されたとはいえ、公立の第1子では月額 6300 円です。また大学生への給付型奨学金は、対象者は住民税非課税世帯のうちわずか2万人にすぎません。新潟県は県独自の奨学金制度に向けて5億円の基金を積みます。国に給付型奨学金の対象者と金額の拡大を求めるとともに山梨県独自の奨学金制度を求めます。県は今年から技術系人材の確保の点から理系大学卒業生の奨学金の返還支援を始めましたが、希望者は想定を下回っています。兵庫県や京都府では就労・奨学金一体型支援事業として県内中小企業が奨学金の返還支援をする場合に企業負担の半額を県が支援し、職場定着もめざす制度をつくりました。山梨県でもすべての学生、すべての業種に対応した返還支援に改善することを求めます。見解を伺います。    
 
 次に保育についてです。

 第2子以降、3歳未満の保育料無料は経済的支援策の一歩ですが、なぜ第2子からなのか。3歳未満だけなのかとの声が聞かれます。ひとりめにお金がかかると二人目をためらいます。一人目からの保育料無料化を提案します。また保育士確保は山梨県でも今後課題になりつつあります。東京など都市部では家賃補助や保育士給与の上乗せなどがあり、数万円の差が出ています。保育士が確保できなければ待機児童が発生します、県外への若者の転出抑制の点からも保育士確保のための県の対応策をうかがいます。
 
 次に重度心身障害者医療費助成制度についてです。

20170129モズ.JPG 窓口無料が廃止され、自動償還制度になりましたが、受診した翌月までに自己負担金を完納しないと自動的には償還されません。限度額認定証がない場合には、入院となれば医療費は高額となります。ある患者さんから「収入は障害年金だけで国保料も滞納している。窓口無料が廃止され、入院費用の数十万円が払えない」と相談がありました。窓口無料廃止で受診しにくくなり、また医療機関、薬局での支払い困難が拡大しているのではありませんか。実態把握とともに、窓口無料を復活すべきです。見解を伺います。
 
次に働き方改革についてです。

 国の働き方改革は労使協定を結べば月平均60時間、繁忙期には過労死ラインの月80〜100時間まで容認する案です。これでは過労死を招く異常な残業時間を国が追認するものです。厚生労働大臣告示の月45時間までを徹底すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 そして労働時間の上限規制、労働時間の適正把握は地方公務員にも適用すべきです。1日8時間週40時間は大原則です。山梨県庁では昨年残業が月80時間を超える職員が平均20人、繁忙期には30人もいます。さらに管理職や、残業申請していない場合も含めると、過労死ラインを超える長時間労働が広く行われているのではありませんか。改善のために職員増も含めて具体的な対策が必要ではありませんか。あわせて答弁を求めます。

 次にリニア中央新幹線についてです。

 まず駅周辺整備についてです。
 新年度にはリニア環境未来都市整備方針に基づき駅周辺整備に着手するとしています。周辺整備や30分アクセス圏拡大のための道路整備なども含め、今後巨額の県費支出が危惧されます。周辺整備に着手する前に県民にリニア周辺整備にいくらかけ、その財源はどうするのか。丁寧な説明が必要ではありませんか。リニア駅周辺整備の今後の財政投資額をお示しください。

 次に環境騒音問題です。
 中心線から400m内の住宅地の騒音は70?以下とする環境基準を県は発表しました。この対象範囲に何人が暮らしているのか、学校や医療機関、福祉施設は何か所ありますか。甲府市中道地域周辺では4キロにわたって、また富士川町の天神中條地域でも住宅地でありながら、防音フードを設置しない区間になっています。なぜこの地域には防音フードを設置しないのかお答えください。ある自治会では実際に70?を体感し「こんなに大きな音がするとは思ってもみなかった。」と感想が出されました。リニアは甲府駅には1時間に上下各一本しか止りませんが、沿線地域は、6分に1回通過します。騒音が継続して朝から深夜にまで及ぶのです。「環境基準を超えてもリニアはとめることはできない」と常任委員会で答弁がありました。これでは何のための環境基準なのでしょうか。騒音から県民のくらしを守る立場に県は立つべきです。防音壁だけで70?を守れるのですか。少なくとも地上部では、防音フードをすべて設置するよう県はJRに求めるべきです。見解を求めます。
 
 次に総合球技場についてです。

 検討委員会の報告では「全国の近年のスタジアムの建設費用は80億から140億円でいずれも支出超過となり、運営維持のための負担は公が担っている」「よほどの特殊要因がない限り、基本的に初期投資やランニングコストを回収することは難しいことをおさえておくべき」との意見もだされています。昨年の2月議会で知事が「整備を前提として検討に着手する」と述べてから、建設ありきで加速度的に進められてきました。建設場所がどこになっても巨額の費用が心配されます。建設費用や維持管理費、施設の利用予測、収支の見通し、駐車場台数や道路整備にかかる費用などの具体的な数字を示してください。建設ありきで進めれば、将来負の遺産となり、財政逼迫の要因ともなりかねません。建設の是非も含めて慎重に対応すべきです。見解を求めます。
 
 次に道路の区画線、横断歩道などの道路標示についてです。

 9月議会で横断歩道の1割以上が未修繕であることが警察本部長の答弁で明らかになりました。また県管理の道路の区画線や右左折標示などは来年度中には未修繕を完了すると答弁されています。警察関係のこれらの新年度の予算は5400万円増えています。そこで県管理の区画線や警察関係の道路標示の修繕の進捗状況と今後の見通しを伺います。道路標示は経年劣化するものです。交通安全とともに観光地である山梨県のイメージアップと、おもてなしという面からも新年度からは定期的な巡回と消えかかる前に再塗装をするルール化と予算確保が必要と考えます。答弁を求めます。20170302シジュウカラ.JPG

 次に事業用太陽光パネルについてです。

 4月からの改正FIT法は防災上の懸念や地域住民とのトラブルが生じていることもあり、森林法など他法令を遵守し、法令違反には改善命令や認定取り消しもされます。経済産業省のホームページに、すでに認可されている20キロワット以上のパネル設置場所、事業者名などが公表されます。県は市町村と連携して、公表された箇所、すでに設置されている施設を現地調査し、法令や県のガイドラインにもとづく指導を徹底すること、また少なくとも住民合意の義務付けを含む条例化の検討をすべきです。答弁を求めます。

 次にファッションシティ甲府の高度化資金についてです。

 県は甲府地裁の特定調停を受け入れて約2億円の債権を放棄すると提案しました。高度化資金は 平成24年にも100億円を超える不良債権を処理しました。その時になぜ今回の案件を報告しなかったのですか。12社のうち4社は平成16年に倒産し、県は10年間倒産組合員の債務償還を猶予し、残った組合員は自身の債務償還を履行する「倒産組合員等猶予制度」を適用しました。10年たち、残った組合員は倒産した組合分の償還に強い抵抗があったと県は説明しました。平成14年には包括外部監査が16年には会計検査院が高度化資金の対応について正し、23年には高度化資金の処理をめぐる報告書が出されています。10年前の制度適用の経過や当時の組合の経営状況の把握について説明を求めます。また今後同様に返済が困難だと申し立てされた場合に県は債権放棄をするのですか。過去の高度化資金の債権処理と対応が異なるのはなぜですか。以上答弁を求めます。

 次に県幹部職員の再就職先についてです。

 毎年、知事部局の課長級以上の退職者で再就職した約8割が県の関係団体や民間会社に再就職しています。再就職のあっせん、マッチングの担当者と再就職決定までの過程についてお答えください。幹部職員が県の関係団体や、元職場と関係性のある民間会社に再就職することは県民の不信や疑問をまねきかねません。全国ではあっせんの禁止を明文化していたり、特定の再就職先を禁止・自粛している県もあります。山梨県でも透明性や規制の強化を検討するべきではありませんか。見解を求めます。
 20170201ツグミ.JPG
 
posted by こごし智子 at 14:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 議会報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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