日本共産党の一般質問をおこないます。
横内知事は「山梨再生に向けた行動計画」および「行政改革大綱」で「暮らしやすさ日本一」をかかげ、行動計画の冒頭では「県民所得は低下傾向にあり、将来に対して不安を抱く人が増えている」「大部分の中小企業は依然として厳しい」との認識をのべています。
県内でも「ワーキングプア」と呼ばれる働く貧困層が確実に増大しています。
生活保護世帯は2,800世帯を超え、国保の滞納者は低所得者ほど多くなっています。
「このくらしをどうにかしてほしい」という県民の悲痛な声に応えるのが県の役割です。
しかし県は応えるどころか、行動計画や行革大綱では生活は苦しくなり、とても「暮らしやすさ日本一」になるとは考えられません。
産業の活性化で税収をあげ、医療、福祉、教育の充実をはかるとしていますが、産業の活性化をまたなければ福祉や教育は充実できないとなり、住民福祉の機関としての役割を後回しにするものです。
行政改革の名のもとに68・69歳の医療費助成制度の廃止をはじめ、敬老祝い金の縮小や私立学校助成金の削減など県独自の福祉施策を削減し、使用料の見直しなど、県民の負担を広げ「貧困と格差」を拡大させるものです。
1メートル1,000万円もかかる新山梨環状道路計画や、西関東連絡道路など、大型公共事業の道路建設はこれからも推進し、税金を注ぐ計画です。
「行政改革大綱」自身が、「県債残高は、度重なる国の経済対策に呼応して実施してきた社会資本整備によるもの」と認めているように、知事が「ほっとけない」とした1兆円もの借金の、最大の原因は大型公共事業の推進です。
無駄な大型開発はすっぱりとやめ、公共事業は、福祉、教育、防災などくらし密着型に転換し、地元業者の仕事を増やすべきです。
国の誘導策のまま開発をし、放置しておいた米倉山開発の破綻の穴埋めに110億円の投入を決める一方で、無駄な大型公共事業は改めず、財政再建の理由で、県民生活を支える補助金を切り捨てることなど許されません。
企業誘致そのものを否定するものではありませんが、企業誘致すれば、税収があがり、福祉、教育も充実するという根拠はどこにあるのでしょうか。
昭和町の松下電器が工場を閉鎖し、生産拠点を中国に移し、韮崎の東京エレクトロンは仙台への進出を発表し、南アルプスのパイオニアは工場建設を凍結する、そのほか県外への工場建設をいくつもの企業が発表しています。
松下電器では230人の従業員が滋賀県にいくか、やめるかの選択を迫られ、90人の契約社員は失業。
東京エレクトロンは700人の従業員、20社を超える下請け会社の家族や関係者、何千人もの生活が揺らいでいるのです。
しかも大企業ほど請負、派遣が多く、地元の正規雇用が少なく、地元経済への波及効果が少ないという問題もあります。
県内にある企業をしっかり支え、今起きている問題を解決してこそ将来がひらけるのではありませんか。
誘致のために何億円もの税金を使っても、撤退するとなれば地域経済に大きな打撃を与えることになります。
知事は「市町村との連携で計画的に工業団地の造成、確保に努める」とのべていますが、企業がくるかどうかわからず、ましてつぎつぎ県外にでていく企業がある中、慎重にあたるべきではありませんか。
小泉「構造改革」による規制緩和、民営化の推進、地方交付税の削減、社会保障の削減で「貧困と格差」が拡大しました。
医師がいない、安心してこどもがうめない地域医療の危機的状況、シャッター通りの中心商店街など、「構造改革」による「貧困と格差の拡大」で地方切捨てをすすめてきた自民・公明政治に厳しい審判が下ったのが参議院選挙の結果でした。
しかし、知事は、市町村合併や道州制の推進、国基準以上の職員の削減、県立中央病院の独立行政法人化をふくめた経営形態の見直し、指定管理者制度の拡大、市場化テスト導入などをかかげ、公的責任をいっそう縮小、放棄しようとしています。
弱者切捨ての「構造改革」にノーの審判をくだした県民の願いに反するものです。
地方切捨ての国の政策をそのまま受け入れては、県民の生活はよくならず、ますます苦しくなるばかりではありませんか。
次に県民の命とくらしをまもる緊急課題についてです。
ガソリン、灯油、重油が値上げされ、とりわけ、生活困窮者、産業界への影響は深刻です。
県として低所得者への灯油代への援助、公共交通、福祉施設や障害者施設の送迎などの燃料代、果樹や野菜のハウス栽培の重油代などに対する緊急の支援策を講ずることを求めます
地域医療が崩壊するなかで県立中央病院の役割は救急医療、周産期医療など、ますます重要です。独立行政法人や民営化などになれば、こうした部門は削減されるおそれがあり、県民医療が危機的状況になります。
労働組合も県直営をと署名運動を始めています。
県立中央病院は県直営で継続すべきです。
また県は救急医療にかかる民間病院の未収金を補填する事業で、今年から対象を大幅に減らしました。
病院は未収金が発生するとしても、患者をことわることはできません。
補填事業の削減は救急医療に対する県の姿勢の後退であり、従前どおりにもどすべきです。
医師とともに看護師の不足も深刻です。
7対1看護の導入もあり、看護師確保が熾烈となっていることに加え、慢性的な看護士不足による、過酷な勤務と極度の緊張感から就職直後に退職する看護師が増えています。
看護師の労働環境改善のためにも看護師の数を増やすことが必要です。
県は看護師需給計画の見直しをすべきではありませんか。
県内でも医療費の支払いが心配で病院にいけず、救急車で入院直後に死亡した事例がテレビ放映され衝撃が広がっています。
保険料を滞納した場合に発行される短期保険証は、難病や透析患者、在宅酸素患者、喘息のこどもにまで発行されています。
「滞納者と接触の機会を増やすのが目的」といいますが、現実には保険料をおさめないと短期保険証すら発行されません。
県の資格証明書、短期保険証の発行は13000世帯をこえ、短期保険証は1ヶ月や1週間の期限もあり、滞納世帯に占める割合は全国8位と高く、医療にかかれない方が広がっています。
県民の命を守るのが県政の最大の使命です。
こども・障害者・病気の方には短期保険証の発行はやめること、医療機関にかかる頻度が高い75歳以上の高齢者には全員、正規の保険証を発行するよう各市町村に指導すべきです。
生活保護をうけたいと福祉事務所に行っても申請書を渡してもらえない事例が県内でもあとをたちません。
国は北九州の事件から申請権を侵害してはならないと通知を出しています。
生活保護を申請したいという意思ある方にはまず申請書を渡すべきです。
県の見解を求めます。
くわえてこの通知を各福祉事務所、町村役場に徹底し、申請書を渡すよう明確に指導すべきです。
生活保護基準の引き下げが「生活扶助基準に関する検討会」で報告されました。
引き下げとなれば貧困がさらに拡大します。
生活保護基準は、最低賃金や就学援助はじめ、各種の負担軽減や助成の基準となっており、住民全体に大きな影響を与えます。
県は生活保護基準の引き下げをしないよう国にもとめるべきです。
来年4月からの後期高齢者医療制度は75歳以上の高齢者すべてから保険料を徴収し、滞納があれば保険証をとりあげ、医療内容も劣悪なものとする、年齢だけで医療を差別するという世界でも例がない、最悪の医療制度です。
保険料徴収を一部凍結としても、制度そのものは変わらず、65歳以上の国保の方は年金から保険料が天引きされ、70歳から74歳までの医療費負担は、2割負担とするなど「長生きしてはいけないのか」「姥捨て山か」と怒りの声が広がっています。
後期高齢者医療制度は中止・撤回するよう国にもとめるべきです。
保険料は高齢者が増え、医療費総額が増えれば、自動的にあがる仕組みで、際限なく保険料が値上げされることになります。
保険料算定根拠には県や市町村の補助金をあてることも可能としています。
保険料負担を軽減させるために県が補助金をだすべきではありませんか。
行革大綱で県の68・69歳の非課税者に対する医療費助成廃止が盛り込まれています。
家族全員が非課税の高齢者の生活はどのくらい大変かは想像に難くありません。
これまでの1割負担が3割負担となれば「くらしやすさ日本一」とは全く反対の施策です。
県は「国の制度と逆転現象がおきる」としていましたが、74歳まで1割負担とすれば逆転現象にはなりません。
市民団体からも助成の存続・拡大を求める署名も提出されています。
財源的にも68・69歳で1億3000万、74歳まで拡大しても3億から4億の負担です。
県の医療費助成制度は存続し、74歳まで拡大することを求めます。
9月議会で知事は「障害者の自立支援法による負担増でサービスを減らした方は少ない」、福祉部長は「手元に25,000円は残る」と答弁しましたが、障害者の方にとっては「これ以上サービスを減らすことができない」「今でも負担はもうぎりぎり」という実態を認識しているのでしょうか。
1ヶ月6万、7万の障害年金で、利用料1割負担はとても重いものです。
国に対して応益負担は撤回すべきと求めること、県としても独自の利用料助成の実施を求めます。
こどもの医療費助成の窓口無料が4月から実施されることとなり、県内各地から歓迎の声が広がっています。さらに、年齢拡大を求めます。
妊婦が救急車での医療機関への受診を断られた問題が全国でおきています。
妊娠しても健診をうけられず「かかりつけ医」がいなかったことも原因のひとつです。
妊婦健診は保険が利かず、1回の健診で5,000円から内容によっては10,000円になることもあり、「出産までに12万円かかった」という人もいます。
若い妊婦にとってその負担は重く、十分な健診を受けずに出産にいたる事例があります。
国は妊婦健診の回数を13から14回が望ましいと通知し、秋田県では10回分を公費負担としています。
現在山梨県では6,000円分を5回公費負担としていますが、市町村と協力して、安心して出産できるよう公費負担の回数を拡大することを求めます。
中小零細の建設業を支えるには、ゼネコン型による無駄な大型開発事業はやめて、地域住民にも喜ばれ、業者にも仕事がまわる地域密着型に公共事業は転換すべきです。
待機者が800人を超える県営住宅の建設や学校の耐震補強工事を進めること、また小規模工事登録制度はまさしく地域の工務店、電気屋さんなどの仕事を直接増やすことになります。
住宅の簡易な修繕に上限をきめて補助金を出す、住宅リフォーム制度や住宅の耐震補強工事は少ない予算でも工事件数は多くなり、建設業界にとって大きな効果があります。
県が予算的支援もし、全市町村で実施すれば、零細の建設業関係の仕事を増やすことができます。
また学校給食や公立病院の入院給食は地元の業者から地元の農産物を利用すれば小売業者とともに、農業振興にもつながります。
誘致企業に対しては「県内から8割の正規雇用を義務付け」るとともに「下請けは県内から発注する」ことなどを補助金の支給要件とすれば地元の雇用拡大とともに県内の中小企業支援にもつながります。
一歩前進であり、関係者から喜ばれています。
知事は選挙公約で小学校3・4年生への30人学級とも述べています。
「すべての学年で30人学級を実現させる会」のみなさんが署名を提出しており、中1も含めて、すべての学年で30人学級を実現させることを求めます。
県立高校授業料免除者が毎年ふえつづけ、今年9月末には1,369人6.66パーセントにもなっています。
小中学校までの就学援助のような制度がなく、貧困化が進む中その負担は重くなるばかりです。
授業料の減免制度や奨学金制度を拡大すること。
また私立高校の場合はさらに負担が大きくなります。
山梨県では私立学校保護者への直接援助は全国43位と低く、学校法人への助成とともに大幅に拡大するべきです。
見解を求めます。
現在、アメリカの世界戦略のもと、米軍基地の再編強化が沖縄、岩国、座間、横田などを中心にすすめられています。
北富士演習場もこの間、イラク戦争やアフガンへのテロ報復戦争のような日本の防衛とは無縁の海外遠征部隊の訓練基地へと変質、強化されてきました。
この訓練基地としての強化機能は北富士演習場の使用目的にも反するものではありませんか。
県民の願いであり、県是でもある「全面返還、平和利用」への道に逆行する第8次使用協定の更改は拒否すべきです。
見解を求めます。


